夏野菜の味噌炒め

あってよし、なくてよし。

これさえ心にとめておけば、ずいぶんとストレスがなくなる。
ものごとに執着しなければ、目の前が明るくなってくる。

だって、
自分の思い通りにならないから怒ったり、不安になったり、苦しくなるんだもの。
そんなの手放しちゃえ!
捨ててしまえー。

が、しかし、それができないから人は悩むんだけど。


私の仕事はレシピを作ること。
「料理をするときに計量スプーンで計るなんて窮屈だ」
って昔、人に言われたこともあるけど、そりゃそうです。ごもっともです。でも私の仕事はレシピ作りだから、レシピに分量を書かなければ仕事にならない。
レシピ本を書くとなるともっと綿密でなければいけないわけで、今も味噌の量を大さじ2か、はたまた大さじ1・1/2にするか、悩んでいる。どっちでもいいじゃん、と言えたらいいけれど、それができない仕事です。

でも、仕事から離れて、普段の料理は「想像」と「手」に頼って作ることが多いかもしれないな。
台所は「あってよし、なくてよし」の実践の場。この場所で悟ることは結構多い。


茄子とピーマンの炒め物を分量を計らずに(笑)、作りました。
友人から頂いた京都・本田味噌の「あて味噌」、塩麹、たまり醤油(味噌から作ったたまり)でジャジャッと。

「あて味噌」は大徳寺納豆が入った甘い味噌です。
大徳寺納豆って発酵食品で長期保存が可能なのに、なんで京都以外で買えないんだろう。豆腐みたいにスーパーで普通に買えたらいいのに。(ネットでは買えるけど、それもまた難儀かな)
たまり醤油は直売所で見つけた秀作です。近くの麹屋が作ったもので、醤油ではなく味噌のたまり。トロリと濃厚です。我が家ではベジ寿司、冷奴、炒め物...様々な料理の隠し味に使っています。今では食卓の必須アイテム。
たまり醤油も大徳寺納豆も、静かなマイブームだわさ。