正法寺椀

studio482+では自分が高揚する商品しか取り扱わない、という信念があります。まぁ、個人的な高揚ですから、他の人が盛り上がるとは限らないけれど。

やっと出会えた、という作品のご紹介です。

岩手県の禅寺(曹洞宗正法寺で実際に使われている入れ子漆器椀です。元は禅僧が応量器(僧が食事のときに使う器)や托鉢のときに使っていた椀を復刻させたもの。今でも正法寺で精進料理をお出ししているときにこの入れ子椀を使っています。

お店で取り扱うときにはまず自分が使ってみる、というのが常でして、この正法寺椀は1ヶ月半ほど使っています。
いや〜、これがねぇ、使えば使うほど深く心に染みる椀でして...。

こういう椀は日本料理しか使えないと思っている方がほとんどだと思います。でも私はイタリア料理、中華、インド料理など、あらゆる料理にほぼ毎日使っています。全く違和感なしです。
漆黒の器はどんな料理も映える色で、ごはんの白、きのこの茶色、パスタの赤、カレーの黄色、みんな美しくなります。

私が一番気に入っているのは入れ子3皿で完結する料理を作るところ。
いろいろ作らずに、この3皿に心を込める、という精神性にモーレツに惹かれています。っていうか、3皿だったら「ごはん、味噌汁、一品料理」「おむすび、汁物、漬物」「カレー、ごはん、サラダ」「パスタ、パン、サラダ」「スープ、サラダ、パン」....何でも3皿で完結します。あれこれいい加減な料理をたくさん出さずに済むわけです。メニューは無限に広がっていくのです。一汁一菜という言葉がありますけれど、それを超えた制限なしの3皿だと思っています。
これでいいのだー、の3皿。

正法寺椀で食べると、心が落ち着き、胃がスーッとする。これは夫の意見。私も同感です。

これから正法寺椀+スプーン&箸+自然藍染袋のセットも販売予定です。一人1セットで完結。軽いからどこにでも持っていけるセット。私の理想の食卓です。

そして秋頃からこのセットや土鍋、すり鉢など、すべてキッチン工芸を使って体験していただくワークショップも思案中。

禅寺の漆器椀で世界の料理を!ぐふふ.....。

写真3番目上から
雑穀ごはん、汁物、かぶとお揚げさんの炊いたん。
トマト系パスタ、サラダ、パン
大豆カレー、バスマティライス、カチュンバ

商品ページ:http://studio482.theshop.jp/items/3522504